永本建設株式会社

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日本の塗料 「胡粉」について  勉強会

2023.11.23

宮島町伝統建築群保存地区工務店の会(伝建宮島工務店の会)の勉強会を行いました。

今回は文化財の修復についてはどこまでやるべきかいろんな観点から学ぼうと、まずは木材の腐食部分の取り換え部分について、文化財調査員の藤原先生から教わったことを会員に私が報告をいたしました。柱の足元が腐っていても昔の長さが分かる部分を残しどうしようもない部分だけを取り替える埋木、添え木の工夫や、昔ながらの痕跡を出来るだけ残すために左右にある懸魚なども片方を残し片方を新しく修復していくなど苦労話をさせていただきました。

   

今回の勉強会は弁柄の素材、調合色合わせなどを廿日市の長尾工務店さんの社長さんから代々受け継がれた色合いや弁柄を塗る作業の注意点などを聞くことが出来ました。

まずは建築物に弁柄を塗ること自体が少なくなり、材料を揃えることが難しくなっている事、昔は安佐北区の可部町は弁柄の製造工場があり酸化鉄を取り扱うビジネスに特化した戸田工業(TDK)は磁気製品の製造になり磁気テープ、今では車に搭載する電池などを製造する広島を代表する企業となっていますが、弁柄を現在は製造していません。岡山でも弁柄の産地として有名な高梁市「吹屋」も弁柄工場の跡は観光地として残っていますが、在庫が無くなれば商品供給が難しくなるそうです。

そんな戸田工業の製品を今回は福井から取り寄せて準備をしました。まずは弁柄を溶かす方法として膠を溶かした液体に弁柄を解いていく、(弁柄を解く方法として、日本酒、焼酎を混ぜる方法があるが膠液で溶かすのが最適らしい)それに松煙を入れて色の濃淡をつける。その匙加減しだい同じ色を作るのが非常に難しく塗った木材が乾燥すると。その色を保護するために亜麻仁油やゴマ油、食用油を木材に擦り込んでいく作業が大変で材料代は安いのですが作業の工程が複雑でだれでも簡単に塗れる化学塗料に変わっていたのだと、少し残念な気もします。

そして今回のメインの勉強会である古色塗りである胡粉について宮島の令和の大改装である厳島神社の大鳥居の修復工事を携われた島津漆彩色工房の島津さんより社寺仏閣に古くから使われている胡粉について説明をしていただきました。 胡粉は瀬戸内産のイタボ牡蠣の貝殻を粉にしたもの、その粒子によって絵画用、建築用と別れていたのですが、現在が日本画の画材店でないと取り寄せできなくなっているようです。胡粉は重要な顔料の一つです。 下地として全体に胡粉を塗っている様子。 下地として塗ることで、絵具の発色 をよくするなど効果があります。胡粉だけでは木材に付かないので膠を溶かした液体で混ぜていく作業など、これまた手間暇かかる作業です。

試験的に桧の化粧板にうっすら塗っていただいたのですがこれが美しい!!(絶賛です)水性塗料では出せない日本の色です。真っ白にするためには4~5回塗る事、寒くなると膠が固まるので冬場の仕事ではないなどこれまた手間暇かかる作業です。建築の木口に塗るのは胡粉がアルカリ性で防虫効果があるというより、白く豪華になる装飾の意味合いではないかといわれていました。

 

このような勉強会を通じて温故知新の学びを続けばきっといいものを見る人が育ち宮島の伝統的な町並み保存も出来るでしょう。そんな期待をしながらの勉強会報告です。


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